第12回 日本人のすばらしさの続きとして時代は下がりますが、戦国時代の宣教師の話をお伝えします
日本人のすばらしさー2(戦国時代ヴァリニャーノ)
(2)黒人弥助を信長に献上したアレッサンドロ・ヴァリニャーノ
【出典:『日本巡察記』ヴァリニャーノ著、松田毅一他訳 (東洋文庫229 平凡社)】
巡察師として1579年(天正7年)~1582年(天正10年)まで日本に滞在したイタリア出身の宣教師。以降三度来日した。布教の役割を主導的に果たすとともに各大名と接触し、日本文化と深く係った。
<註>巡察師:イエズス会が布教状況の査察のため派遣した宣教師の称号のこと
日本各地の大名(織田信長、豊臣秀吉、大由友宗麟、高山右近)と謁見した。
①九州のキリシタン大名大由友宗麟、高山右近らとの関係
「天正遣欧少年使節行」(1582年(天正10年))を立案し実施に協力した
<註>天正遣欧少年使節: 4名の少年を中心とした使節団が、九州のキリシタン大名の名代としてローマへ派遣された。これによりヨーロッパの国々が日本を知るようになる。
また、グーテンベルクの発明した活版印刷機(ルネッサンスの3大発明の一つとされる)を日本に持ち帰った。
②織田信長との関係
従者として連れていた黒人を信長に献上した。この黒人は、弥助と名づけられて信長の直臣になっている。その貢献により狩野永徳作の安土城を描いた屏風を進呈された。
③豊臣秀吉との関係
1591年(天正19年)に聚楽第で豊臣秀吉に謁見している。
(日本人評)
*一般庶民でも、武家でも日本人は、総じて上品で礼節をもって育てられている。驚くほどきわめて礼儀正しい。まるで宮廷の使用人のようだ。これは、他の東洋民族やヨーロッパ人よりはるかに優れている。無能力や、粗暴といういうことがなく、皆すぐれた理解力を有し、仕事は見事に熟練している
*我々の言葉は、子供たちが素早く学び取り、読み書きを覚える。驚くべきことである。
*人々は一般庶民も貴族も隔てなく貧乏であるが、これを恥とは考えられていない。ただ、いつも清潔で丁寧なので、人に嫌な思いをさせることはない。
*一般人も、貴人も忍耐強く、人間のあらゆる苦しみや不自由を耐え忍ぶ我慢強さを有している。生まれた時からこのような訓練をされ育てられている
*子供同士は、ヨーロッパと全く異なり、統制がとれており、喧嘩の場合、汚く罵り合ったり、なぐり合ったりということがない。お互い敬意をもって理性的に解決する。
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